佐藤康太郎さんが第66回 大気環境学会年会にて学生?若手研究者優秀発表賞(ポスター発表部門)を受賞
2025/09/29
- システム理工学専攻
受賞者
佐藤 康太郎 さん(システム理工学専攻)
指導教員
指導教員
川島 洋人 教授(システム理工学部)
学会?大会名
学会?大会名
第66回 大気環境学会年会
賞名
賞名
学生?若手研究者優秀発表賞(ポスター発表部門)
発表題目
GC/MSを用いたバングラデシュ?ダッカにおけるPM2.5中の炭素類の濃度測定と発生源推定

研究目的
大気汚染が深刻なバングラデシュの首都ダッカで、PM2.5中の炭素成分の長期濃度測定と発生源解析を実施しました 。PM2.5濃度や有機性炭素(OC)は乾季に高く、雨季に低い明確な季節変動を示しました。また、乾季では高分子量の奇数炭素数n-アルカン(炭化水素類)が特異的に高濃度でした。PM2.5の発生源として、乾季の主汚染源として、バイオマス燃焼由来や植物由来の寄与が大きいと示唆されました。
研究内容
バングラデシュの首都ダッカは世界最悪レベルのPM2.5汚染下にありますが、詳細な発生源や環境動態は不明です。 本研究は、PM2.5中の主要な炭素成分である有機性炭素(OC)や元素状炭素(EC)、n-アルカン(炭化水素類)の環境濃度を長期的に把握し 、発生源を推定することを目的としています。汚染源を明確に解明することで、効果的な大気汚染対策につなげられればと考えています。
今後の展望
今後は都市部ダッカに加えて、地方都市ボラで捕集したPM2.5も比較分析し、汚染状況の地域差を明らかにしたいと考えています。 また、PAHs(多環芳香族炭化水素)やアルカンやPAHsの炭素安定同位体比の分析法検討も行う予定です。これにより、さらに詳細な発生源解析を進めて行ければと思っています。また、科学的根拠に基づいた効果的な大気汚染対策の立案に貢献し、健康を守ることに繋げていくことが、この研究の社会的な役割だと思っています。

